石炭や重油の値上がりを受け、セメントメーカーも値上げ交渉を続けている。セメントは、04年12月に在庫が14年ぶりに400万tを切り、06年には緊急輸入に踏み切るメーカーが出るなど、需給の週迫が続いている。だが、鋼材と違い、需給逼迫が値上げに直結しないのがメーカーにとって頭の痛いところだ。「一物百価」といわれ、地域や顧客ごとに販売価格が異なる状況を是正するため、セメントメーカー各社は、低価格地域を重点に値上げを進めている。
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セメントの妓大の需要先である生コンクリートは、セメントのほかに骨材、軽油の値上がりを受け、ゼネコンなどに対する値上げ要望を展開している。東京地区生コンクリート協同組合は、07年4月1日からl平方メートルあたり800円の値上げを実施した。これにより、販売希望価格は同l万3300円になった。06年9月までに骨材、セメント、軽油などの価格が500円アップし、10月以降も800円上がった。9月までの上昇分は企業の合理化努力で吸収することにしたが、10月以降の800円は価格転嫁せざるを得ない状況にあった。しかし、04年4月にも800円を値上げしたものの、それ以前の価格での契約がいまだに残っているなど、メーカー主導で価格を上げられる状況にはない。このように、需要先が建設部門だけの素材は価格転嫁がしにくく、自動車や造船など好調な産業にも供給している素材は価恪転嫁がしやすいといえる。いったんは落ち着きを見せた石油価格も、世界情勢が不安定な中、状況を注視する必要がある。