新築工事が完了した時に、実際にどう工事が施工されたかを図面にしたものを竣工図といいます。バブル期には、スクラップーアンドービルドの好景気がずっと続くと思い、具合が悪ければまた建て直せばいいと、一般の消費者も簡単に考えていました。しかし今日では、もう少し地道に考えるようになり、住宅を二代三代使いたいという意識もでてきているので、将来の増改築に備えて竣工図の必要性が認識されるようになってきました。たとえば、増改築の際の設備工事で、新しい機器に取り換えたり、グレードアップをする時は既設の配管配線のままでは適合できないというケースがあります。
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簡単に「大丈夫です」と施工者が請け負っても、いざ設備機器をもってきてみたら簡単には取り付けられなかったというのです。一般の住宅建築では、竣工図を作ることが少ないため、既設の状態がどうなっているかわからないことも多く、天井や床を剥がして調査するのが大変なので、つい目視程度で調査すると、このようなトラブルも生じます。特に最近の設備は非常に複雑になってきています。少し前までの設備といえば、トイレ、台所、洗面所、浴室に1か所ずつ給排水があり、電話1回線、電灯は1室1灯という程度でした。それが、あっという開にトイレは2か所シャワー機能付き、キッチンには食器洗い機、電子レンジ、各種の電気調理機、浴室はフルリモコン、玄関ドアは電子錠、洗面所は洗髪水栓……と設備機器のグレードアップは、以前の3倍ではきかないでしょう。したがって、電気なら容量や回路の内容、給排水なら配管材料の種類(太さ・長さ)や配置などの実際が記入されている工事竣工図は、これからとても重要になってきます。